⛰️ 安曇野の土と火に寄り添う人──陶芸家 本間友幸の物語
⛰️ 安曇野の朝は、土の匂いがどこか澄んでいる。
その土地で、ひとり静かに土を練り、火と向き合う陶芸家がいます。
本間友幸さん──穏やかな語り口と、研究者のような探究心を併せ持つ作り手です。
はじめてお会いしたとき、作品の輪郭のくっきりした美しさと、本人の静かな佇まいが重なって見えました。
複数の窯を使い分け、釉薬の変化を記録し続ける姿勢は厳しく、しかし人柄は柔らかい。
その二つが器の中でひとつの風景となり、静かな気品となって息づいています。
本間さんの器は、粉引、薔薇貫入釉、トルコ青釉など、多彩な表現を持ちながらも、どれも端正で格調高い佇まいを湛えています。
釉薬はすべて独自調合。結晶釉や金属釉など、焼成によって生まれる深い質感は、長年の実験と記録の積み重ねから生まれたものです。
「器は使う人の心に残る風景でありたい」──その言葉どおり、作品には静かな余韻が宿ります。
🧭 陶歴
1993年 小林陶春氏に師事
1997年 長野市にて開窯
以降、安曇野を拠点に作陶を続ける。
台湾・ベトナム・ミャンマー・カンボジア・韓国など、
世界各地で土と焼成の視察を重ね、独自の釉薬研究を深める。
日本・韓国・ドイツ・アメリカ・フランス・ポーランドなど、
国内外で作品を発表し、個展・企画展多数。
🏆 主な受賞・入選歴
日本陶芸展 入選
菊池ビエンナーレ 入選
現代茶陶展 入選
大韓民国世界陶磁国際公募展 入選
一水会陶芸部展 入選
伝統工芸新作展 入選
世界工芸展 入選
東京陶芸展 奨励賞
長野県工芸展 信濃毎日新聞社賞
ほか多数
長年にわたり国内外で評価を受け、確かな技術と独自の表現世界を築いてきました。
🔥 作品世界の特徴
・ 粉引:静かな白の景色
・ 薔薇貫入釉:繊細な亀裂文様が生む気品
・ トルコ青釉:深い青が広がる代表作
・ 亜鉛結晶釉「雪の華」:金色に雪の結晶が浮かぶ幻想的な表情
・ ねずみ志野:桃山の息吹を宿す志野の再解釈
・ 独自調合の釉薬研究:結晶釉・金属釉など、焼成による質感の探究
🌿 物語の余韻として・・・
穏やかに話し、背が高く、どこかおっとりとした雰囲気。
しかし、釉薬の記録を続ける姿勢はまさに学究肌。
安曇野らしく蕎麦をこよなく愛し、
その土地の空気とともに、器の静かな美しさを育てています。