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🧶 ブランドストーリー|四代にわたるクラフトと感性の継承 静かに息づく木の年輪のように、クラフト小川の物語は110余年の時を重ねてきました。 ◆◇ 創業の記憶(大正初年〜昭和十年代) ◇◆ 遠く岐阜県東濃の山里で生まれた小川才次郎(さいじろう)は、1876年、つまり明治9年に誕生しました。これは西南戦争の前年であり、まだ西郷隆盛が存命だった時代。彼は14歳で指物師の修業を始め、21歳で東京へ。数寄屋建築の名匠・川尻新吉のもとで技を磨き、1913年に赤坂に〈小川指物店〉を構えました。皇族や文化人にも愛される店となりましたが、空襲により店舗は焼失。それでも、才次郎が築いた技と信頼は、次代へと受け継がれていきました。 ◆◇ 二代目の息吹(戦後〜1970年代) ◇◆ 1923年、大正12年。関東大震災の年に生まれた二代目・小川正八(しょうはち)は、戦時中は陸軍の暗号兵として従軍する前に、東京美術学校付属の文部省工芸技術講習所で工芸を学びました。この講習所は、戦時下における伝統工芸の技術を産業として発展させ、実用品としての工芸を体系的に学ぶ重要な教育機関であり、戦後の復興を支える基盤となりました。父は木工を主に学びながらも、彫刻についても経験を積んでおり、いまも手元にある裸婦の石膏像はその学びの証です。復員後、混乱期を経て〈小川木工芸社〉として再出発を果たし、伝統工芸の技術を守りながら発展させ、新たな顧客層と向き合いました。テレビ局や大学など多様な依頼に応え、木工の美と実用性を融合させた作品は、暮らしに寄り添うものとして広く親しまれました。 ◆◇ 三代目のまなざし(1957年〜現在) ◇◆ 1957年(昭和32年)生まれの三代目・小川純一郎(じゅんいちろう)は、外堀通りを都電が走る東京の街で育ちました。渋谷では傷痍軍人の姿を見かけることもあり、戦争の記憶が日常に残る時代。祖父と父の仕事に触れながらクラフトマンシップを育みました。 東京学芸大学では、1・2年次に美術工芸の基礎教育として、洋画・日本画・染織・デザイン・陶芸・金工・木工など幅広い技法と素材に触れる機会を得ました。3・4年次および大学院では彫刻を専攻し、造形の根源として「かたち」「空間」「手の動き」を追求。この多様な学びと彫刻的な視点は、クラフト小川の世界観に深く響いています。 素材に宿る生命力や質感、形と空間との対話、手仕事に刻まれる記憶——それらはすべて、純一郎の感性によって再解釈され、商品の選定や展示構成に活かされています。単なる工芸品ではなく、使い手の感性に語りかける「作品」としての佇まいを持たせること。それが、三代目の審美眼によって育まれた現在の〈クラフト小川〉です。 ◆◇ 未来へ続く扉(2020年代以降) ◇◆ 平成生まれの四代目・小川創平(そうへい)は、バブル崩壊後の社会を生きながら、クラフトの価値を再発見してきました。国際展開を見据え、越境ECやギャラリーの充実を通じて、日本のクラフト文化を世界へ発信しています。大量消費ではなく、手仕事の温もりに価値を見出す時代に、クラフト小川は“訪れる価値のある場所”として、新たな物語を紡ぎ続けています。 赤坂は昼と夜で街の表情が変わり、日枝神社のお山の深い木立と大鳥居が店先から望めます。当店は手仕事の温もりを大切にし、じっくり見ていただくとさまざまな発見がある場所です。 ◆◇ 店舗情報 ◇◆ クラフト小川/ぎゃらりー小川 〒107-0052 東京都港区赤坂3丁目12番22号 TEL:03-3583-3628 営業時間:月〜土曜 11:00〜19:00(水曜のみ 11:00〜14:00) 定休日:日曜・祝日 アクセス:東京メトロ 千代田線「赤坂駅」1番出口より徒歩2分/東京メトロ 銀座線・丸ノ内線「赤坂見附駅」10番出口より徒歩5分 備考:ぎゃらりー小川では不定期に展示会を開催しております。お越しの際は、ぜひ最新の開催情報をご確認ください。